「殿、利息でござる!」を観た

映画「殿、利息でござる!」を観た後、その原作となった磯田道史 著「穀田屋従三郎」(『無私の日本人』所収)を読みました。監督は、「決算!忠臣蔵」(\よこちょ~~~~~/)の監督も務める中村義洋監督。

タイトルとキービジュアルからコメディを想像していたら、とっても人間ドラマでした。程よい熱さと抜け感のバランス。書籍化、映画化されるにあたり幾許かの脚色が加えられた可能性はあれど、大枠は史実に基づいているものだと思うと胸が熱くなるものがありました。実際、題材となった磯田氏の評伝と映画では、多少異なるところもありました。菅原屋篤平治のキャラクターとか。

わたしは穀田屋従三郎の息子、音右衛門(重岡大毅さん)目当てで観たわけですが、ま~~~~このキャラが良かった。出番は本当に少なくて、全部で10分あったかなあ?なかったかなあ?ぐらいだったけれど、しっかり音右衛門に泣かされました。

映画では、初めは家財道具や形見まで売って宿に尽くそうとする父親に反抗していた音右衛門。父やその仲間の思いに触れ、最後には父に相談なく自ら奉公に出る。奉公先に給料を前借りし、その銭を殿に貸し付けるお金の足しにしてくださいと父に文で頼むというこの、なみだなみだのシーンがあったわけですが。本読むと、音右衛門のキャラ全く違った!初めから宿を救おうとする父親に大賛成だった!(!)

映画版の音右衛門は映画製作スタッフの方々と重岡大毅さんとで作られたキャラクターだったんだなと思うと、映画版音右衛門への愛がより一層強まりました。良い役だったなあ、音右衛門。(あと、和装が相当お似合いなので重岡大毅さんはもっと歴史ものやってください)

夏には仙台に行く用事があるので、時間があれば吉岡宿のあったあたりに立ち寄れればなと思います。記念に穀田屋も一目見てみたい。